旅するペーパーくん

ペーパーくんの癒しとヒラメキの日々

大きなパネルの写真

マサは、3週間ぶりに開催するアート体験イベントの準備をしていた。毎回来てくれる人たちが違うので、今回はどんな人が来てくれるか楽しみだった。新しく作ったアートグッズの「M yアートパーテーション」や「オトナのツミキ」も展示するので、どんな反応してくれるかも期待していた。一方でおととい観た映画「浅田家」の違うワンシーンをまた思い出していた。東日本大震災のガレキの中からアルバム写真を集め、キレイに洗浄した後に「大きなパネル」に貼って展示するボランティア活動の場面だった。家を無くした人たちが小学校の教室で、思い出写真を見つけるとその写真を渡してあげるという活動が印象的だった。写真が貼られた「大きなパネル」の数もどんどん増えていき、それらを見る人たちの数も増えていった。マサはアート作品をスマホで撮影して写真画像としてかなりの数を保存していた。最近のアート講座では、この画像の一部をポストカードにすると欲しいと言ってくれる人が増えてきている。「大きなパネル」にたくさんのポストカードを貼って展示すれば、多くの作品を多くの人たちが見てくれて手にしてくれるかもしれないと思った。「大きなパネル」に一列毎に2本の両面テープを貼った後に、透明な袋に入れた写真を一つずつ並べていくことも映画が教えてくれた。ポストカードが欲しい人は、透明な袋の横から引き出せば取り出せる。紙の葉っぱのミュージアムにポストカードをいっぱい貼った「大きなパネル」を飾ってみようと、マサは思いを巡らせていた。