旅するペーパーくん

ペーパーくんの癒しとヒラメキの日々

紙の葉っぱに集まる人

マサは「紙の葉っぱのミュージアム」と名付けたアート体験イベントが終わり心地良い疲れを感じていた。会場設営から体験対応そして後片付けまで4時間は立ちっぱなしで休みなく動いていた。この模様は、開発担当のフルちゃんがSNSライブ配信してくれた。最初に入ってきたのは、乳母車を押して子供3人を連れたお母さんだった。1人は抱えて、2人は5歳と3歳の男の子で、できるのか少し不安だった。「どうぶつカタガミ」で8つのキャラクターから選んでもらおうと見せてみると「乗り物がいい!」と5歳の男の子が主張してきた。お母さんが「どうぶつがいいんじゃないの?」とフォローしてくれたが「乗り物がいい!」と考えを曲げてくれなかった。少し困って横を見ると、過去にチカチャンが作ってくれた長良川鉄道の作品が額に入れて飾られていた。この作品を額入りのまま見せて「電車はどう?」と聞くと大きく頷いてくれたので一安心した。3歳の男の子は、訳がわからない様子でジッとしてられないようだった。靴を脱いで外からガラス越しにお母さんとやり取りしだした。お母さんは、銀色に輝く僕の小さなラミカを見せてガラス越しに遊んでいるのがわかった。なんだか気に入ったようで「宇宙人!宇宙人!」と僕を呼んでくれるようになった。「じゃあ、これを作ります!」と代わりにお母さんが返事をくれた。作り方はマサが知っているので、目の前で紙の葉っぱを切りながら宇宙人を作ってあげた。そうこうしている間に5歳の男の子の電車も完成した。秘書の妻も寄ってきて「すごいのできたね!プリントシールにするといろんな所に貼って遊べるよ!」と子供2人に優しく話しかけた。「シールもほしい!」「僕もシール」とプリントシールの初めてオーダーがきた。演出担当のアッちゃんのアイデアがすんなり採用されて驚きを隠せなかった。「紙の葉っぱに集まる人」が過去最高を記録して、また次も沢山の人に喜んでもらえるようにと意気込むマサがいた。