バニーって？

マサは、あさ後輩のモリちゃんからLINEメールを受け取った。昨日のサークル仲間の会食での５枚の写真が付いていた。先輩の配慮でエスカイアクラブの個室を予約してもらい豪華な気分を味わった。かすかな記憶だったが、バブルの頃に来たことがあった。入り口から金色の装飾とガラス張りで眩しいほどに輝いている。バニーちゃんスタイルの女性も昔と変わらず、記憶が蘇った気持ちになった。バニーとは子ウサギのことで、ラビットとは区別して使うそうだ。バニーガールのスタイルを有名にしたのは、アメリカのプレーボーイクラブで、黒いバニーのマークとして使われるようになった。黒、赤、白のバニーガールが代わる代わる料理やお酒を運んでくれる。その中でも際立ったのはヒョウ柄だった。後輩のモリちゃんが『写真お願いします！』とスマホを渡す。『よかったら一緒に』と先輩を立てるように促すのは、元社長だけにさすがだった。５枚の写真を改めてみると、みんな幸せそうな顔のおじさんに照れ臭くもあった。同級生のみやちゃんが『ヒョウ柄が気になる？アート的にどう？』と茶化すので『アート講座の参考になる！』と真面目に答えた。モリちゃんも『東京にある女性社長の託児所チェーンを紹介します』と人脈の広さからも真剣に考えてくれた。『新幹線でも行ける出張セットがあるから大丈夫』と行く気を見せて、マサにとってはバニーちゃん以上に興味がある話となった。今度の日曜日のアート体験イベントの展示作品に白いウサギを作ってみたが、バニーちゃんのヒョウ柄も面白いかもしれないとここでもアート一色に考えるマサだった。