旅するペーパーくん

ペーパーくんの癒しとヒラメキの日々

おみやげばなし

マサは、あさ席に着くと3つのお菓子が置いてあった。仕事をしていく内に誰からなのかわかっていった。いつも3者会議をしているアラキン2とズバズバ女子が『机の上に置いておいたから』と口を揃えて話した。『いつももらうばかりで申し訳ない』とお礼を言うと『箱ごとのお返し期待してます』と冗談まじりの返事に苦笑いした。もう一つは、韓国の『おみやげ』を持ってきた営業マンだった。『いつもお世話になってます』とニッコリ笑顔でこれからもよろしくお願いしますという表情だった。もらった『おみやげ』の記憶を残すために、マサ自身のFacebookに今回もアップした。夕方からは、大学のサークル仲間と名古屋駅近くで会食する。この年でも若き血に燃ゆる時代にタイムスリップした。さんま似のにし先輩、熱血ドラゴンズファンの同級生のミヤちゃん、元一部上場企業の社長のモリちゃん、3人とも昔と変わらなかった。後輩だけあって、先輩におみやげを差し出した。消しゴム2つとポストイット1つを先輩3人でジャンケンで決めるように促す。アート講座で消しゴムが使えるから欲しそうな顔をしたが気が付いてくれなかった。結局ポストイットになったが、後輩の解説があり『若き血に燃ゆる大学に寄ったので買ったんです』と、なるほど大学の3色カラーにペンと剣のマークが入っていたので懐かしさが込み上げる『おみやげ』は気が利いていた。マサは、ここでもアート講座のパンフレットを『おみやげ』代わりに手渡した。3人三様の反応に、いつまでも先輩後輩の距離感がない関係式をお酒と一緒に味わった。