旅するペーパーくん

ペーパーくんの癒しとヒラメキの日々

審査員のコメント

マサは、飲み会でいい気分で家に着いたが、薄い郵便封筒に酔いが覚めるのがわかった。不採択のワードだけを見ると、無造作に机に放り投げた。秘書の妻は、その結果がわかったらしく『あした残念だったけど食事会をしよう!』と言ってくれたが、『どちらでもいいよ!』と無造作に返答して床についた。シャワーを浴びたからかカラダが火照ってなかなか寝付けなかった。『これからどうしよう?』とグルグルと頭の中を巡るうちに朝になった。朝食をとって何だか気だるくソファに腰掛けた。まずは、いろいろ気に留めてくれた人達にメールを送った。良きアドバイザーのイッチャンから最初に返信がきた。『どうであれ、継続することが大切だ!』次は良きパートナーのアラキンから『これからも頑張りましょう!協力します!』チカちゃんからは『公的補助の3年連続は無理かも。また協力するよ!』そして良きアーティストのあんちゃんから『新たなペーパーくんを期待してるよ!』そして高校のシノ先輩から『原因を分析して、捲土重来を期す!』とやや難しい4文字熟語にスマホで検索してみた。→いちど敗れた者がふたたび力を盛り返し、反撃に転じること。いい言葉が胸に刺さるのがわかった。きのう無造作に投げた封筒をもう一度じっくり読み返すことにした。審査員の得点は、125点満点で86点で、昨年は90点だったのでやや評価が下がったことがわかった。一番下に審査員のコメントがあった。『新規から拡充へ事業がステップアップできています。企業との協業を試してみてはいかがでしょう。』わずか1行のコピーだったが、期待されていることに感動しもう一度頑張ってみようと気持ちを新たにするマサだった。