旅するペーパーくん

ペーパーくんの癒しとヒラメキの日々

あんちゃんの作品の秘密

僕は、マサの日々を観察してブログにアップしている。Facebookにも共有しているので、いいね!くれる人も増えてきて嬉しい。コメントを毎回くれるのが、マサの中学からの同級生あんちゃんである。高校時代イッチャンとあんちゃんは、マサの家でいっしょに受験勉強する仲だった。2人は男女クラスだったため、女子の話で盛り上がるのを羨ましく聞くばかり、この時間は楽しくもあり過ぎるのも早く、問題集はほとんど前に進まない3人だった。あんちゃんがいつも不思議なのは、どの女子にも親しげに声を掛けられることだ。その反面、男子には思ったことストレートに話すことも特徴のひとつだった。2年前に、同級生のマスターの店で新年会で久しぶりに会った。マサのアート講座に誘うと『ごめん、俺はいい!』とうんもすんもなかった。でも『婚活アート講座も考えてる。』と話すと『うちの従業員の男子なら行かせたい。』と社員思いの社長らしいコメントだった。翌年に、セミナーとアート講座を合わせた『ワークショップセミナー』を6人の同級生と開催するチラシを見せると、どういうわけか乗ってきたので不思議だった。第1回目は、大手旅行代理店J社のトシちゃんの『岐阜の観光』のセミナーに、ワークショップで『岐阜の絵ハガキを作ろう』をマサがやった。たぶんトシちゃんの話を聞きたかったから参加してくれたと思った。親しい女子にも声を掛けてくれたのは嬉しかった。あれだけアート講座を拒否していたから、作品も大したことないと正直思っていた。早めに作品が出来上がり、コルクボードを持ってきたのでスマホで撮影するため画面を除くと出来映えにあっと驚いた。『これは!鵜飼いの鵜が、鮎を加えた瞬間だね!』と言うと、嬉しそうににっこり笑うあんちゃんだった。初めて作ったのに素晴らしい作品になったのは、あんちゃんなりの理由があった。その回答が毎日見てくれているFacebookのコメントでやっとわかった。それは、イッチャンの思いと同じだと気付くマサだった。