旅するペーパーくん

ペーパーくんの癒しとヒラメキの日々

『帽子』から広がる

マサは、自動車部品最大手のD社のミヤちゃんからの社会貢献に使う『帽子』の引き合いで、高校の同級生カワちゃんのことを思い出していた。カワちゃんは『帽子』会社の社長になっており、相談すればなんとかしてくれると思った。先輩営業マンのオッチーさんとクルマでカワちゃんの本社ビルにやってきた。マサの自宅からも歩いて5分の所にあるため近所に遊びにきた感覚だった。マサは、頭のサイズが大きく学生帽は特注を作ってもらっていた。中学に入学すると野球部に入ることは決めていたが、野球帽を特注してもらうために店に行ったところ、少しだけ小さいサイズだったが、帽子がもう出来ていたのが不思議だった。マサの頭のサイズを知りたがった同級生のイタズラではないかと思ったが、そのまま購入した。もう1センチでも大きかったら、坊主頭に帽子の後のラインがつかなくてよかったのにと反省しなくていいのに反省するマサがいた。応接に入ると、オッチーさんは『帽子』の話よりもゴルフの上達方法を聞いていた。入る前に70台で回るカワちゃんの話をしていたからだ。ゴルフのスイングよりもバランスボールでカラダの体感を鍛えるほうがいいとアドバイスしていた。その後に『帽子』の生産方法や拠点の話を簡単に済ませた。その他は駐車場やホテルビジネスなど多角展開している話も興味深く聞けた。オッチーさんは、マサの大学つながりでビジネスの広がりを実感していたので、高校つながりがどうなのか知りたがっていた。名古屋には、同じ大学だったイッチャンが年賀状ビジネスを展開していることや、岐阜の新聞社のチカちゃんがイベントで『帽子』を注文してくれたことなど話してくれた。『帽子』の話から、しだいに高校の同級生の人脈に広がりそうな予感がしていた。