旅するペーパーくん

ペーパーくんの癒しとヒラメキの日々

『デコパウチ』の開発

マサは、『物語り企画』をキッカケにツッチーと組まざるを得なくなり、チームが2つに分かれ出したのがわかった。女子たちは、全くツッチーを受け入れることができなくなってはしょうがないことだった。企画と開発のグループに分けて運営することを決断した。マサは企画をづーと続けていきたかったが、ここで役に立ったのは東京で資格をもらった包装管理士だった。定期的に開かれるこの会のセミナーに参加していたので、技術情報もそれなりに入手していたので役に立つことになった。同業者や食品や自動車関連の製造会社の人達とも知り合いになる機会を持てるようなった。ちょうどこの頃、三重のクライアントI社からアツアツ揚げたて『あげまん』の企画が舞い込んできていた。この企画のポイントは、アツアツの『あげまん』をどう包むかが課題であった。チームが2つに分けていた矢先に、開発テーマが降りてきたのだった。当時は、カップ入り味噌汁が発泡スチロール容器から紙製容器に変わっていく時期だった。紙製の容器でも、手で持っても熱くないように紙を段々状にして工夫がされていた。この考え方を使えば『あげまん』も手で持てるはずだと。包装管理士会で知り合った紙加工会社の紹介で、大阪に紙に凹凸を付けられる会社があるという情報を聞きつけることができた。早速出掛けていくと、凹凸を付けるパターンで半球状が目に留まった。これだったら手に触れてもソフトに感じる、これはいけると半球状の凹凸の付いた紙サンプルを持ち帰った。このままでは、食品衛生の問題もありプラスティックフィルムを貼り合わせをすることにした。これにより、袋状などいろいろなカタチにも加工できるようになった。開発グループの第1号の特許品『デコパウチ』が開発できた。その『デコパウチ』もペーパーが使われているのにも縁を感じていた。