旅するペーパーくん

ペーパーくんの癒しとヒラメキの日々

『パネル展示』のインパクト

マサは、プレゼンスペースの入り口にプレゼンの予告を感じられる4枚の『パネル展示』した。3Dの棚割りシステムだけでは、一度見せれば飽きられてしまうことを予測していた。クライアントが本当に望んでいるのは、これまでの経験から『売れる商品作りのネタ』であることがわかっていた。このスペースに来ると新しいネタに出会えるようにすることでなければ、すぐに飽きられてしまう。そのために新しいネタを『パネル展示』にして、お土産に情報を持ち帰ってもらうことにした。第1回目は『パリ見聞録』というタイトルで、ほとんどの人の意表をつくものだった。この時ちょうど、ハスキーボイスの女子がチーズの勉強にパリに留学してスタッフとして戻って来てくれたのだった。フランスは食文化の国でもあり、パッケージにもエコ意識の優れたものがあり参考になる情報を持ち帰ってきていた。マサは、今でもパリに行ったことはないが、当時でも見るもの聞くものすべてに驚きがあった。クライアントには『パネル展示』とレポートとして説明して資料をお土産で渡した。予想した通り反響がすごく、リピーターとしてプレゼンスペースへ来てもらうことになっていった。新製品の情報を持ち込んで打ち合わせすることが多くなっていった。あの豊橋のつけもの会社T社のダンディ開発部長もリピーターとして熱心なひとりだった。『パリ見聞録』にあったピクルスに興味を示すのは当然のことだった。このレポートは1回こっきりではもったいない、継続して出していく方法を聞いてみた。彼女の友人が結婚してパリにいるので、スーパーで売っている商品だったら購入して画像をメールで送ってくれると言ってくれた。このレポートは『t- cafe』というタイトルで月1回発行し現在まで継続されている驚きの月刊レポートに育っている。