旅するペーパーくん

ペーパーくんの癒しとヒラメキの日々

『大きなさかな』どうする?

マサは、しばらくするとチームで仕事をするようになった。まだまだ業界NO.1の競合他社は、ガッチリと抑えているクライアントがあった。三重地区は大阪から、名古屋から東は東京からスタッフがやってくるらしい。今度は、浜松営業所の同期入社のマスちゃんからオファーがきた。三重営業所からオファーがあった時と同じ状態のクライアントS社があった。マスちゃんは『マサ、頼むは!』とうなぎの美味しい店で、うなぎでマサを釣ろうとしていたので可笑しかった。『エビでタイを釣る』のことわざを浮かべながら、鰻重を口にしていた。エビはマサ、タイはS社だ、うまく釣れるだろうか、二匹のドジョウはいるかと思いめぐらしていた。1社ごとに『大きなさかな』を釣り上げることは、三重営業所で経験したのでできると思ったが、地理的にも体力的にも限界があった。『いちど帰ってから検討してみるよ。』と返事をしながら今度は肝吸いを口にした。帰りの新幹線で、S社のパンフレットを眺めらがら『大きなさかな』を『網ですくう』方法はないか考えていた。S社は焼き菓子をいろいろ作っていたが、その中でもチョコ掛けの駄菓子が気になった。名古屋にも駄菓子のメーカーが数多くあり、駄菓子をテーマにしたら、いっしょに『網ですくう』ことができるのではないかと考えた。チームはマサを入れて4人、名古屋に戻ってミィーティングをやった。東京で先輩主任から教えてもらった自主企画をチームでやることを提案してみた。やはり、当時のメンバーと同じで依頼企画で忙しいので冷ややかな目であった。そんな中、まだ入ってきたばかりのハスキーボイスの女子だけはヤル気を見せてくれた。

『大きなさかな』は『網ですくう』ことで、大漁の予感がしていた。