旅するペーパーくん

ペーパーくんの癒しとヒラメキの日々

緊急事態

マサは、気分を切り替えて4月から借りるレンタルスペースへ向かった。初日の1日は、会社の帰りに寄って2つカギをもらってデスクに座った。目の前のデスクには、女性が仕事をしながらマサが来たのを確認していた。『今日から、こちらに来ました。よろしくお願いします』と挨拶を交わした。婚活イベントの活動をしている代表で、以前にも面識があった。『いつか一緒に活動したいですね!』ともう前向きなコメントにややたじろいていた。『どのくらいの頻度で来ていますか?』『週に3日ぐらいはデスクにいます。いい場所ですよ』とにこやかで快活な話しぶりに元気をもらって、気持ちよくイスに腰掛けた。机のサイドロッカーのカギを開けて、どのくらい書類が入るか確認した。デスクを振り返ると木製ロッカーが設置されていた。こちらもカギを回して、両側にトビラを開けて中のスペースを確認した。2つの仕切りがあり、3段が使えることもわかった。土日を使って引っ越しをすることにした。4月4日の土曜日はパソコンを持ち込んでネットの接続がてきるか動作確認をした。4月5日の日曜日は、3つのプラコンに入ったアート教材と書類や文房具などを持ち込んで、ピッタリと荷物が収まり安心して帰宅した。4月6日の月曜日、スマホにメディアコスモスからの電話が入った。『明日から、4月19日まで事務所が閉鎖になります。今日中に必要なモノがあれば引き取りに来てください』とのコメントに唖然となった。『わかりました。7時頃まてに向かいます』とスマホを切った。パソコンとコルクボード1枚、缶に入れたペーパーリーフをトートバッグに入れて持ち帰った。4月10日の金曜日、またまたメディアコスモスから電話が入る。『事務所の閉鎖は、5月6日まで延長になりました。必要なものあれば電話もらえれば渡します』と岐阜市コロナウイルス感染拡大による措置に仕方がないと思った。そういえば僕ペーパーくんは、レンタルスペースのデスクの上に置かれたままで、マサと離れ離れになり『緊急事態』になってしまったことに気が付いた。