旅するペーパーくん

ペーパーくんの癒しとヒラメキの日々

FMラジオ収録

マサは、マスクをしてFMラジオのスタジオに歩いて向かった。1週間前に女性アナウンサーのアサさんからメールが届いた。メディアコスモスの公開放送は、コロナウイルス感染予防対策で中止になりました。場所を変更して街なかにあるスタジオにするという内容だった。一度リハーサルをしたとはいえ、朝から緊張しているのがわかった。中学生の時に沖縄ラジオに出演して以来のことで、原稿もなく『沖縄の人は英語を話していると思ってました』とチンプンカンプンな返答をしたことを思い出していた。想定される質問に返答を書き出すことにした。自己紹介、ペーパーリーフアートとは、考案したキッカケ、アート講座を始めた理由をまとめた。最後にオススメの一曲を選んだ訳も簡潔に考えた。スタジオに入ると、アナウンサーのアサさんかにこやかに迎えてくれる。番組企画書と進行表を渡してくれて『リハーサル通りやりましょう!』とテンションを上げるように促すのがわかった。休みキブンが抜け切れず、午後2時にもかかわらず、寝ぼけた声なのがわかった。時間が少しあったので、近くのセブンイレブンに行ってブラックコーヒーを購入して寝ぼけを醒まそうとした。共演するペットトレーナーのタアさんとお互いの活動について話すうちに本番の合図があった。アナウンサーのアサさんから紹介され話し出した。大きなマイクの前で、原稿を見ながらゆっくりと答えていく。リハーサルでは入れなかったアーティスト名のロッキーマサを名乗ると、2人の笑い声に緊張感が一気にほぐれた気がした。12分の収録時間はあっという間に過ぎた。オススメの一曲はと聞かれ『あの素晴しい愛をもう一度』をリクエストし『あの頃の純粋な気持ちに戻って、私と一緒にペーパーリーフアートの癒しの世界に参加してみませんか』という思いを込めて、この曲を届けます。とマサは最高にテンションが上がったのがわかった。