旅するペーパーくん

ペーパーくんの癒しとヒラメキの日々

マスクは作れるか

マサは、会社に着くと『マスクほしい人いれば分けます』とミィーティングで部門長が話しをした。手を上げて『一箱ください』と言うと、手持ちにあるのは20枚で5枚だけ有償でもらうことにした。『5枚で50円もらうよ』と小銭を渡した。少し安いなあと思いながらトイレに行って戻ると、計算間違いで5枚で500円だったと回りの人に話すので仕方なく残りを渡した。きのうもドラッグストアに寄ったが、マスク売り場は何も置かれていない。秘書の妻からも、朝早くから並んでも買えない状況に『洗って使う人もいるから』と悠長に話している。ネットで『手作りマスク』を検索すると、ガーゼのハンカチで作る方法を紹介していた。これは自分でも作れるかもしれないと、デスクの回りを見回す。ペーパーリーフアートで培った紙の技を使ってみようと手を動かし出した。A4サイズのコピー用紙を折ってみる。紙を横にして、上からと下からセンターに向かって折る。左右は5センチ内側に折るとマスク程度の大きさになった。引き出しを開けると輪ゴムがちょうど2本あったので折り曲げた左右に挟んでみた。針を使わない紙止め文具で、輪ゴムが外れないように上下4箇所をパンチした。鼻と口に当たる部分は、中央の上下2箇所ハサミで切れ目を入れた。内側に4箇所を折り込むと菱形になって鼻と口が当たる部分ができた。家に帰って、とりあえずティッシュペーパーを菱形部分に入れてみた。紙製のマスクを試してみると、息苦しいのはティッシュペーパーに通気性がないからだとわかった。秘書の妻にガーゼが少しならあると聞き、入れ替えてみた。今度は息苦しくもなく、違和感はほとんどなかった。紙製なので硬い感じを心配したが、ガーゼをうまく押さえてフィット感が素晴らしかった。すかさずスマホで撮影し、ペーパーリーフアート倶楽部のFacebookページにアップした。これは、久しぶりの実用新案ものだとマサはヒラメキに浸っていた。