旅するペーパーくん

ペーパーくんの癒しとヒラメキの日々

『スポーツ』のイベント

マサは、光るフラッグが若者のジャンプにより折られたのを見て閃いた。バレーボールの『スポーツイベント』をチカチャンに提案したくなった。FC岐阜がまだなかった頃で、バレーボールのVリーグができたばかりだった。先輩営業マンのオッチーさんの娘さんが、Vリーグで活躍して優勝をしていた。『娘さん、岐阜に来てくれないかなあ?』とトボけて聞いてみると『娘かあ』と渋い表情だった。娘をビジネスのネタにしてしまったのでヤバイと思ったが『試合は無理だ、教室ぐらいだったら』と前向きになってくれた。チカチャンに相談してみたが、音楽イベントには興味はあったが何故かスポーツイベントには反応が鈍かった。『スポンサー企業の選定が難しいね』と言うので、健康的なイメージの企業で『JAはどう?同級生もいるし』と振ってみると『予算あるかなあ、銀行のほうがいいかも』と逆提案するチカチャンだった。そういえば、大垣にある銀行で同級生のシマちゃんが総務部長でいることを教えてくれた。すっかり忘れていたが、マサと同じ大学でサッカー部だったシマちゃんだった。コンビニのATMを展開してたり、この地域でもユニークな銀行であることは認識していたので、いけるかもしれないと思った。会社に戻り大垣の銀行について取引があるか調べてみたが全くなく、競合のD社がガッチリ抑えているのがわかった。それでもパワーポイントで『Vリーグスポーツイベント』の企画書を自分で作ってみた。キャッチフレーズを『ATM アタックマリちゃん』と娘さんの名前を入れると苦笑いのオッチーさんだった。どんどんペーパーから離れていく気がしていたが、銀行には紙幣というペーパーがいっぱいあると納得するマサがいた。