旅するペーパーくん

ペーパーくんの癒しとヒラメキの日々

『フォーク』のイベント

マサは、チカチャンにどんどん引き込まれていった。サザンのイベントは岐阜では無理だとわかったようだった。でも音楽イベントをやりたい思いは変わらなかった。まずジャズ研究会を立ち上げるので参加してほしいというので、柳ヶ瀬にあるMAMOというジャズ喫茶に誘われた。市民会館でデキシーランドジャズのコンサートをやるので聴きに行き、バンジョーの音色に癒された。ジャズの世界も奥が深く、一言では片付けられないことだけがわかった。チカチャンは都の西北大学の文学部を出ているだけあって、幅広くいろんなことを知っており博学で勉強にもなった。特に岐阜のことなら次から次へと話しが尽きないほどだった。『中津川フォークジャンボリーって知ってる?』と聞いてきたので、フォークルの替え歌でテレビ出演した話をしたら驚いていた。『フォークジャンボリーの復活コンサートやりたい!』と真面目になって話し出した。1969年から3回、中津川の椛の湖の屋外で開催され、五つの赤い風船はしだのりひこ吉田拓郎もこのコンサートに参加したことを教えてくれた。規模は小さかったが、当時の椛の湖近くの室内会場で復活コンサートをやることになったから驚いた。当時に参加したグループも登場し大いに盛り上がった。五つの赤い風船らしきグループが『遠い世界に』を歌い出したから不思議な感覚になった。高校の文化祭で5人グループが歌って第2校歌にもなった『遠い世界に』をこのコンサートで聞いたのだった。五つの赤い風船のコピーだったことを初めて知ったのだった。卒業アルバムにも歌うシーンが写真に収められている。憧れの女子アキちゃんとトシちゃんがボーカルで歌う姿は、マサよりは早熟だった男女を羨ましく思い出していた。