旅するペーパーくん

ペーパーくんの癒しとヒラメキの日々

『愛・地球博』のイベント

マサは、2005年『愛・地球博』の見学を兼ねたパッケージデザイン協会の全国会議を理事として仕切らなければならなかった。全国から100名の会員が集まってくるので、それなりに大変だった。名古屋の会員10名と共に知恵をしぼった。あのサントリーの理事をはじめとしたナショナルブランド企業や有名デザイナーの人達が名古屋にやってくるので何度も会合を持った。まずはメインとなる講演会の講師をだれにするかだった。 マサが名古屋ならドラゴンズの星野監督はどうかと提案したが、反応は全くなかった。確かにパッケージデザインには縁が全くないし、規定の講師料では到底無理だとみんなはわかっていたらしい。ひとりのデザイナーから稲本さんという名前が挙がった。岐阜の高山でオークヴィレッジという木材加工会社のオーナーで植林などの社会貢献活動をしている人だった。『愛・地球博』はエコをテーマに開催されるので、森林保護もエコにつながりこの人に講師を決めることにした。次は全国会議のキャッチフレーズを何にするかを議論した。名古屋の会員は全国的にみても少なく『愛・地球博』を通じて元気になることをアピールしようということになった。ちょうどその頃、キリンビールが名古屋限定のビール『でらうま』を発売していたので、このワードをいただくことにした。名古屋弁で、『ものすごい』のことを『どえらい』を略して『でら』と言うらしい。キャッチフレーズは『でら元気!名古屋』ちょっとダサイので『De・La元気!名古屋』にしようとデザイナーのイワさんが語り、これに決まった。マサは、全国会議の壇上にあがり『De・La元気!名古屋にようこそ』と挨拶を始めた。6月でも当時の名古屋は相当な猛暑となっており、万博会場でも使える粋な扇子を会員全員に配布した。扇子を広げるようにうながして、そこに書かれた名古屋弁を解説しながら『明日はよーけパビリオンみてちょうね!』と河村市長並みに挨拶を締めくくった。