旅するペーパーくん

ペーパーくんの癒しとヒラメキの日々

『いい結果』はつながる

マサは、『紅の豚』似の課長と一緒に新規開拓で『いい結果』を思い出していたところ、帰宅すると郵便ポストに封書が届いていた。例の『公開プレゼン』の結果だと恐る恐るハサミで丁寧に切って用紙を取り出した。秘書の妻にも見せながら『どうだろう?』と聞こえるように開封した。新しい市長名で採択されたことが書かれてあって『やったあ』とドラフト会議で抽選に当たった監督のように、封書を高く差し出すと『よかったね』と秘書はニッコリ料理をしながら微笑んでくれた。嬉しさをこらえきれず、良きパートナーの3人と良きアドバイザーにLINEした。早い反応は、チカチャンだった。『おめでとう!』と、もう次の打合せを気にしてくれてアポの約束をしてくれた。講師をお願いしているイッチャンも結果が気になっていて昨日もメールをくれていた。Vサインのスタンプの返信があった。ナカちゃんもクマの万歳ポーズのスタンプだった。アラキンも事前にメールをくれていて、結果がわかっているように打合せの日を決めて返信をしたばかりだった。遠い昔の『いい結果』の思い出が、現在のこの『いい結果』につながったのではないかと、マサは不思議な感覚になっていた。宮崎駿作品の『紅の豚』のアニメ映画の映像がよみがえり、シャンソンの音楽とともにグライダーに乗った『紅の豚』似の課長が、ニッコリ笑って『いい結果は、作るものだよ』と言っているように錯覚を起こすほど興奮が鎮まらないマサだった。