旅するペーパーくん

ペーパーくんの癒しとヒラメキの日々

『プレゼンその後』は?

マサは、わずか5分間のプレゼンであったがパワーを消耗した感じだった。13組のプレゼンは前半6組が終わると10分間の休憩に入った。ここまで会場にいたが、秘書と一緒に喫茶店に行って休憩することにした。席を立って通路でどこに行こうかと話していると、審査員の1人が声を掛けてきた。にこやかな顔で『スタッフからお願いしている件よろしく』と、何かの間違いではないかと、マサは不思議な顔になった。よく聞いてみると、5月にあったメディアコスモスのイベントでオファーのあった女性の公民館館長のことを言っているらしい。そういえばこの審査員は、昨年10月のイベントでも興味深そうに話し掛けてきたのを思い出した。マサは、プレゼンが終わったばかりで余裕がなく『お聞きしてます。こちらこそよろしく』と愛想なく答えたが、この人は審査員の1人だったと背筋を伸ばしていた。『プレゼンはどうでしたか?』とちゃっかり質問すると、スーツの上着に手を隠して、マサだけに見えるように親指と人差し指で丸を見せてくれた。マサはすかさず『よろしくお願いします。』とお辞儀をして別れた。そういえば、真ん中に座っていた大学教授の審査員長も、マサは1年前から面識があり月一回のメディコスクラブで活動を共有していた。つい最近まで審査員長になることは知らなかったが、交流会の会話で審査員長になることを知ることができた。急に態度が変わるマサがそこにいたが、今後にやりたい思いを事前に伝えられた。紙をテーマにフリーペーパーを作りたいことを、ズバリ伝えた。岐阜にはフリーペーパーが多いよ、でも和紙も紙のうちだし、提灯や団扇など伝統があるから面白いかもしれないとアドバイスをくれた。5人の審査員の内、2人から好印象をもらえたような気がして一週間後の結果が待ち遠しいマサがそこにいた。