旅するペーパーくん

ペーパーくんの癒しとヒラメキの日々

ペーパーリーフ派展

マサは、作品展の準備中さなかに新聞社の取材を受けていた。今朝起きて新聞を開くと記事が写真とともにうまくまとめられていた。「ペーパーリーフの作品展」と記者が付けたタイトルが見出しとなっいた。今から150年前の1874年に第1回印象派展がパリで開催されたが、この名前は新聞記者が風刺して付けたことをどこかで聞いていた。クロードモネの作品「印象、日の出」から「印象派の展覧会」とこれまでの古典主義に対して批判的に記事にしたことが始まりだった。モネの他ルノワールピサロドガなどが30名165作品を出品して、その後1886年まで合計8回が開催されたと記録に残されている。この展覧会は有料で1ヶ月で3500名の入場者があったそうだ。マサの初めての作品展は出品者12名で20作品と、印象派展と比べるとごく小規模なものだ。それでも芳名録を用意してすべて記帳が埋まってほしいと思っている。開催日の初日の朝早くスマホが震えた。「ギャラリーに来たけど誰もいないよ!」とグループLINEの案内ハガキを見てくれた同級生のキムちゃんからだった。「無人の展覧会だけど、芳名録に記帳してくれれば嬉しいよ!」とお礼を付け加えた。夕方には良きパートナーのアラキンも名古屋から来てくれた。一緒に開場まで足を運んでもらい記帳してもらった。すでにキムちゃん以外にも夫婦らしき2人の名前もあった。今後も多くの人に知ってもらい、この作品展が「印象派展」ならぬ「ペーパーリーフ派展」になってくれることを夢みるマサだった。