旅するペーパーくん

ペーパーくんの癒しとヒラメキの日々

御座候のおかげ

マサは、おいしくうれしいかった御座候の大判焼きの写真をスマホに保存していた。会社で誰かに見せたいと、いつものように6階の診療所で血圧測定に向かった。部屋に入ると元部下のツッチーが測定器の前に座っていた。『まだ若いのに血圧高いのか?』『母が高くて遺伝のようです』とマサより相当高い数値の紙片を見せてくれた。彼のことは好きだっが仕事面ではかなり苦労したことを思い出した。それを思うだけで数値がいつもより上がってしまいデリケートさを感じていた。少し気分を落ち着かせるために保健士で広島出身のはなちゃんにスマホ写真を見せた。『御座候って知っている?きのうもらったんだよ』『広島にもあるから二重焼きでしょ』デスクのパソコンで『御座候』を検索しだした。名古屋にも広島にもある本店は兵庫県であることがわかった。御座候がやっている『あずきミュージアムって何?行ってみたい』ミュージアムショップに大判焼きのストラップの写真を見つけて『かわいい!』と女の子らしさも見せる。メディアコスモスのレンタルスペースの審査が通って気分を良くしていたマサはそこでの活動を話し出した。『アート体験ミュージアムをやるつもり』と言うと『えっ!』とあっけにとられたようだった。『見る体験、作る体験、撮る体験の3つの体験ができるミュージアムだよ』またまた『えっ!』と驚いていた。『私もやらせて!来週ここでアイデア会議しよ!』とはなちゃんに何か火がついたようだった。これも『御座候』のおかげと思うマサだった。