旅するペーパーくん

ペーパーくんの癒しとヒラメキの日々

95歳のアーティスト

マサは『95歳のアーティスト』が気になって検索してみた。柚木沙弥郎は夫婦で油絵画家の次男として生まれ東京大学美術史を専攻する。戦争で焼き出され東京から岡山に疎開し、その岡山にある大原美術館に勤務する。美術館の展示物の染物で作ったカレンダー作品に感銘を受け、その作家の下に弟子入り以来70年間を染色家を名乗って活動している。その間に大学の講師、教授、学長まで勤めている。身長以上の長い紙に棒の先に白いチョークを付けて絵を描く。そのラインに沿ってハサミで切っていく。それを型紙にして染物職人にイメージを伝えて布に染め上げてもらう。以前見た日曜日美術館の番組が写真とともに解説されている。『うれしくなくっちゃ生まれない』とペロペロキャンディを舐めながらのカットも面白い。最新作は神奈川県の葉山で展覧会をやっていて、初日の95歳のアーティストの写真も掲載されている。9月からは豊田市民芸館にも巡回されるので見に行きたくなった。巨大なタペストリーは今からワクワクする。マサは、きのうの休みには涼しい部屋にはいたが、西日が当たる表側がドカドカ暑いのが気になっていた。入り口にいる愛犬がゲージの中で舌をだしてはぁはぁ言っている。小さな扇風機を近くにセットしてはいるがそれでも暑いのはいっしょのようだ。ロールカーテンをいちばん下まで引っ張っても布から透けて日差しが入ってくる。下の方だけは、大きな段ボールで光をさえぎるようにしている。『95歳のアーティスト』の作った巨大なタペストリーを紙で作ったら日差しはさえぎられるかもしれないと、マサはヒラメキをまた感じていた。