旅するペーパーくん

ペーパーくんの癒しとヒラメキの日々

『アート講座』の出会い

マサは、秘書の妻と『アート講座』の会場へ出掛ける準備をしていた。秘書が選んでくれたエンジ色のシャツとトレードマークにしている赤い蝶ネクタイを付けて準備を完了した。秘書は出発時間になっても クルマに乗ってこないのでヤキモキしていた。夕方から三連休で孫2人が来るので、そちらの準備もあって大変そうだった。『マサは、それだけやればいいからね』とやっとクルマに乗り込んできた。会場まで10分なので、運営委員3人との待ち合わせに5分遅れになるためLINEで連絡した。この日は35度を超える猛暑日で、始まる前から汗だく状態だった。会場へ着くと、机や椅子の並べ替え、パソコンとプロジェクターのセッティング、アート材料の準備などあっという間に1時間がたってしまっていた。予定通り新しい受講生の人も入ってきた。リピーターのイッチャンから『メディアコスモスにいるんだけど』と電話だった。昨年やった場所に行ってしまったらしく、会場が変わったことを伝えた。ナカちゃんも、今日の講座を忘れており、朝の確認のメールでギリギリの参加となった。マサは、もう少し気遣いをしなくてはいけないと、汗だくの中でも反省もしていた。新しい受講生の人にうまく伝えられるかに集中して、『ペーパーリーフアートの作り方』を説明した。アーティスト名のロッキー マサで『プライベートカード』の見本を提示しながら作品をスマホで撮影して、名刺サイズに印刷したサンプルを回覧した。30分の制作時間で、リピーターのチカチャンがいち早く仕上がって作品も素晴らしかった。やはり、新しい人は時間がかかったが、よく理解をしてくれたようで出来栄えも良かった。女性の人は、アーティスト名を自分で考えて、うまくお菓子の箱の正方形シートを4枚並べて、その上に英字で名前を作った作品に感性の豊かさを感じた。新しい男性の人も、作ったアーティストカードを自分のスマホで撮影して『電話番号も入れたい、どうすればいいか?』と前向きな質問もあり、また新しい『アート講座』の出会いにまた喜びを感じたマサだった。