『良きパートナー②』のチカチャン

マサは1年前に、ペーパーリーフアート倶楽部を立ち上げた。５名以上の運営委員で市民活動支援事業なる公開プレゼンで審査が通り、補助金をもらって活動してきた。その仲間のひとりがチカチャンで、元新聞社で現在は独立して広告代理店の社長である。新聞社時代からの付き合いもあり、今回の市民活動についても快諾してくれた。彼には、倶楽部のロゴマークやアート講座のデザインを任せることにした。この街でも有名なデザイナーを知っており、出来上がるデザインが楽しみでもあった。マサは、公開プレゼンで使ったパワーポイントの資料一式を彼に渡した。マサの頭の中には、葉っぱのカタチのマークと倶楽部の名前がセットされた、ロゴマークをイメージしていた。一週間程するとチカチャンからメールが届き、例によりスマホでロゴマークを確認すると唖然とした。な、なんと、鳥のマークがデザインされていたのでした。葉っぱじゃないのか、話が違うと思ってよくよく見ると、鳥のカラダが葉っぱのカタチをしているではないか。この衝撃は今も忘れられないが、これはイケル、これからやってイケルと確信した。