旅するペーパーくん

ペーパーくんの癒しとヒラメキの日々

『通勤カバン』に入った僕

僕を作ったのは、ロッキーマサという普通のサラリーマン。彼の通勤カバンにいつも入っている。チャックの隙間から勝手にのぞき見している。僕は彼を呼ぶときは、マサと呼び捨てる。

マサは、健康に気遣って駅まで20分歩いている。駅までバス停が5つあるが、いろんな人に出くわす。バスに乗ろうとした女性が、ハンカチを落としたので、珍しく大きな声で「すみません」と下を指差した。ニッコリ笑って会釈してくれた。周りにいた小学生たちは、少し驚いたように目を丸くしていた。マサはそんな優しい一面もある。