旅するペーパーくん

ペーパーくんの癒しとヒラメキの日々

招き猫

マサは、アート講座のサンプル作品を作っていた。テーマは「あなたの好きな動物を描こう!」でプロジェクターに投影して作り方を説明するためのものだった。以前に飼っているパピヨンの犬を作っていた。今度は猫にしようかなとイメージを膨らませていた。何かいいモチーフがないかと、メディアコスモス2階にある図書館へ足を運んだ。動物のイラスト集や絵画集の横に、郷土玩具の本に目が止まった。赤べこなど色調豊かでユニークな動物がたくさん全国にあるのを知った。「招き猫」もその中の一つだった。ウィキペディアで由来を検索してみると諸説あるらしいが、江戸時代からあったそうだ。老婆が貧しさから手放した愛猫が夢に現れて「自分の姿を人形にしたら福徳を授かる」と焼き物にして浅草神社の鳥居横で売ったところ、たちまち評判になったという。スマホで画像も検索すると、いろいろな「招き猫」があったが、どれも目が大きくて愛らしかった。スマホ画面を見ながら、一気に作品を仕上げていった。白いティッシュの箱をベースに黒い葉っぱで目を大きくし、耳の中には赤い葉っぱを3枚ずつ並べた。手には小判型に切った紙を乗せて、黒い葉っぱで千万両と書きたかったが、葉っぱが太いため千円となってしまった。すぐにペーパーリーフアート倶楽部のFacebookページにアップした。するとビックリ、いつもは土曜日は仕事だから講座に参加できないと言っていたイイナちゃんからコメントが入った。「こんどの土曜日は休み、久しぶりに行こうかな ?!」と、すかさず「今回の作品は、テレビ局のギャラリーで作品展に出せますよ!」と返信した。翌日「参加します。詳細を送ってください!」と「招き猫」の福徳の効果があったのかもしれないと、不思議さ感じるマサいた。