コロナ対策必須のアート講座

マサは、2通の郵便物をポストから取り出した。どちらもメディアコスモスからの手紙だった。1通目は、6月に開催するアート講座に対してコロナ対策の注意事項が書かれていた。部屋の定員に対して半分以下にすること。参加者の名簿と体調確認のチェックシートを準備すること。30分に1回は空気を入れ替えること。それらの対策が出来ない場合は、借りるスタジオをキャンセルしても構わないこと。やっとメディアコスモスが使える内容の文章に、ひとまず安堵した。アート体験イベントとアート講座を開催することを決めて、チラシをFacebookページのペーパーリーフアート倶楽部にアップした。2通目は、市民活動支援事業のプレゼン日程の案内だった。6月6日土曜日の午前の指定された時間に来るように記載されていた。申請書は5月初めに提出していたが、途中からコロナ対策を念頭にした計画書に修正するように連絡をもらっていた。消毒液やフェイスシールドなど経費に計上できることや、事業の開催をできれば10月以降から始めることも要望されていた。テレビや新聞の記事でオンラインのキーワードを多く耳にすることで、6月からオンライン講座を始めることを計画書に盛り込むことにした。5月23日のオンラインアート講座は、そのためのテストにもなってプレゼンでの説得材料になったと思った。あと1週間となったプレゼンに向けてパワーポイント資料を作り始め、気合いのスイッチを入れるマサだった。