旅するペーパーくん

ペーパーくんの癒しとヒラメキの日々

『グラビアアイドル』とは?

マサは、オッチーさんと中華料理屋に入った。オッチーさんの食欲は、半端ねーと言いたくなるほどだった。さすが元バレボール選手でケタ違いだった。『マサ遠慮するなよ』が口グセとなっていった。更にケタ違いだったのは、アルコールの量に比例してアイデアが湧き出るので、マサは忘れないようにメモを取るのが必至だった。東京での出版社を担当していたので、雑誌の付録など細かいネタをいっぱい持っていた。マサの得意なパッケージとは、少し違う世界だったが吸収することにつとめた。『グラビアって知っているか?』と突然の質問だった。水着になった女性モデルをグラビアアイドルというのはなぜかという意味だった。男性週刊誌のプレーボーイを担当していて、大量に作るにはグラビア方式でないと間に合わないそうだ。このグラビア方式からグラビアアイドルと付けられたのも以外だった。グラビア方式は、お菓子などのプラスティック製の袋を作る方法で、トイレットペーパーを巨大にしたような巻取を使っているのでコストパフォーマンスに優れていた。『そうだ、グラビアでいこう!』と突然オッチーさんは叫んだ。今回の技術センターSさんの課題は、グラビア方式でやってみらたどうかという提案だった。いくら自動車部品最大手のD社といっても週刊誌のように大量にでるわけないとマサは思った。また突然『マサはゴルフはやらないのか?』『少しだけやってました』と返答すると、『この間のコンペで、いい人と出会ったから彼に相談するといいかも』とその場で携帯電話を掛けた。『いい話あるから、うちの会社に来てくれる?』とずいぶんと親しげに話すとアポイントを手帳に控えた。大風呂敷は広げられたので、どうやって『グラビア方式』でやるかを考えるのがマサの仕事になり、アポまで頭を悩ませることになった。