旅するペーパーくん

ペーパーくんの癒しとヒラメキの日々

『ハードとソフト』の融合

マサは、また高校3年の頃を思い出していた。数学が少しだけ得意だったので国立理系コースを選択した。九州にある芸術系でもあり理系でもある大学に行きたいと思っていた。数学Ⅲについていけず一ヵ月で諦めてしまった。数学担当で担任のK先生も呆れ顔だった。物理も全く解けず0点の答案用紙に、野球部の監督で物理担当のN先生にも笑ってダメ出しをもらっていた。途方にくれて、数学Ⅱが必須の若き血の大学の文系に行ったことは以前にもブログに記した。今になって『理系と文系』の区分に疑問を感じ出しており、両方を教える理・文系があっても面白い学生が生まれるのではないかと思うようになった。理系はハード面、文系はソフト面と言い換えることもできる。ソフト面は企画やデザインやサービスの仕事で、ハード面は技術や開発の仕事だ考えていた。文系出身のマサは、ソフト面の企画やデザインの仕事が面白く向いていると自分では思ってきた。だからハード面の技術や開発の仕事はあまり関心を持たずにしてきた。東京の会社生活の中で、日本包装技術協会で『包装管理士講座』を受講するように上司からの命令が下りてきた。この時すでに企画部門に配属されており、聞くからに技術系の固い講座名に腰が引けていた。同じ会社からの参加者も、国立理系の人達だったので付いていけるか心配だった。その中でも仙台出身のイケさんは、いろいろ教えてくれたので助けられた。同じ時期に地方から東京にやってきたある意味同じ仲間でもあった。イケさんは、技術系でありながらお酒の紙パックを売る営業マンをしてきただけに日本酒が好きで酒豪でもあった。包装管理士講座の会場は、銀座の真ん中にあり授業の後は必ず銀座ライオンのビアホールで難しい講座の話しをビールが中和させてくれ疲れを癒してくれた。イケさんとマサは、このビアホールで『ハードとソフト』の融合をはかることになった。