旅するペーパーくん

ペーパーくんの癒しとヒラメキの日々

『商品コンセプト』って

マサは、POSデータで売れてる商品を購入して分析するようになった。パッケージひとつとっても、形状ありデザインありネーミングありと構成要素が複雑である。中身は、素材あり味あり形状あり入り数ありともっと複雑だ。後は価格がいくらで、ターゲットは誰で、食シーンはどこなのかとなる。これらの項目を表にまとめ、下に商品写真を貼ると分析シートが出来上がる。これを『商品コンセプトシート』と呼んでおり、フォーマットをワープロで作成してコピーして使い、分析したい商品は手書きで記載すると一覧で見られるので分かりやすいシートであった。売れてる商品は、項目もすべて埋まっていき項目毎にも違和感のないような気がしていた。売れてる商品には、それなりの理由があることがだんだん分かるような気がしてきて、スーパーに行って定点観察すると更に理解が深まっていった。アタマで理解したことを見える化し企画書に盛り込むことで、説得力がかなりアップすると考えた。見える化の手法で縦と横の2つの軸を使うマトリックス法が有効であった。たとえば縦軸に年齢、横軸に男女で分ければ、ターゲットが誰なのかが明確にわかる。もう一つは、どこの層に空きがあるかもわかるため、新商品の狙い目もわかってくる。これまでは、スナック菓子を中心に企画提案してきたが、POSデータと商品コンセプトシートの分析により、食品会社の営業からもオファーがくるようになった。のりたまのふりかけで有名なM社もそのひとつだった。マトリックスで縦軸に年齢、横軸に朝、昼、夕食とすると面白い提案ができた。朝食はごはん派かパン派もあるので、ごはんだけじゃなくパンのふりかけはどうなんだろうと。コンセプトを絵にして、ふりかけの試作品を作ってしまった。当日はトースターを持ち込んで、その場で焼いて食べてもらうというプレゼンだった。ちょっと早過ぎた感はあったので商品化されなかったが、10年後に『トッピー』という商品が出たのは記憶に新しい。ターゲット別では『大人のふりかけ』もマトリックスから分析できた商品であった。現在は、マサのペーパーリーフアート講座でも作品の『コンセプトシート』に使っている優れものである。